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90歳祖父と話して考える

こどもの日、実家の両親が子どもたちを風越山へ連れて行き、祖父と私が留守番。
お昼ご飯を食べながら「忙しい」の話になった。

「昔は働いて働いて、子どもと遊ぶ暇もなかった」と祖父。
考えてみると、地主だった我が家は戦後の農地解放で多くの農地を開放し、生業を一からつくらなければならなかった。
祖父が選んだ職業が養豚と果樹園経営。
農地を開き、木を植え、育て…
田んぼも豚舎も一から作った。今と違って重機もそうあったものでもない。
そう考えると、祖父の「忙しかった」の響きも重みを増した。

振り返って今の私も忙しい。
核家族で3人の子どもを抱え、子どものこと、家のこと、仕事と手いっぱい。
「かあちゃ、今日もこたつに座れんかったわ!」が決まり文句だ。
私の多忙と、祖父の多忙を単純に比較し…ちゃだめなんだろうな。
時代は「よくなった」=便利にはなった。洗濯も掃除も何もかも、かかる時間も手間もかからなくなった。
でも同時に、
時代は「窮屈になった」
時代は「複雑になった」
時代は「読めなくなった」

戦後の混乱期とはまた違った混沌のただなかにいる私たち。
祖父の「忙しかった」とかみしめながら、
どう生きるか模索して、生き抜いていかなきゃならないなあ。
たくましく、しなやかに。

by hatsuratsu_hibi | 2019-05-05 12:19 | 暮らしについて